ニュースな人:郷土料理「千寿恵」女将・石橋ちず江さん

伝統の味のレシピ、一冊に 石橋ちず江さん(65)

彩り豊かな「太巻き祭りずし」やイワシのごま漬け、落花生味噌(みそ)、かぼちゃの餡(あん)入りまんじゅう−−。千葉市に郷土料理の店を開いて約45年。県内各地で受け継がれてきた伝統の味のレシピを「毎日食べたい千葉ごはん」(TOブックス、853円)にまとめた。

数百種はあるという千葉の味。大正時代の料理本までひっくり返して70品に絞り、試作を重ねた。炭やまきの火を使い、釜で炊いた料理を、ガスコンロや炊飯器で手軽に作れるようアレンジ。冷蔵庫のない時代、保存が利くよう塩分を多く使ったものは控えめにした。

店で人気の一品から、米粉の団子が入った「大師がゆ」など自身も知らなかった料理まで。「郷土料理には食材を効率よく使う知恵が詰まっていて、忙しい現代人にぴったり」。ゆで小豆と砂糖を水に入れて火にかけ、みそと豆腐を加える「らっつぇ」は「甘そうなのに意外と甘くなかったりして、おもしろいわよ」。

嫁いだ福島県の旅館で会津料理の基本を仕込まれた。1971年、千葉駅近くの繁華街に店を構え、約25年間、現地から食材を取り寄せ会津の味で腕をふるった。栄養士などの資格を取り、食と健康を学ぶうち「体には旬の食材を使った地元の料理が一番」と、95年ごろ千葉の伝統料理に切り替えた。野菜は大網白里市の自家菜園で無農薬栽培し、肉や魚も県内産にこだわる。

店では月ごとにメインの食材を変える。6月はタマネギにマイワシ、空豆。7月はサザエにかぼちゃ、伊勢エビ−−。ははあ、と感心すると「あなた、千葉にいるのに地元の食を知らないわね。毎月ここに食べに来て勉強なさい。あはははは」。かっぽう着姿で豪快に笑った。

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