奈良県の郷土料理【4】

鹿肉の大和煮イメージ 鹿肉の大和煮
奈良の山間部には昔から猪や鹿、熊など野生動物がたくさんおり、雑木の実などを食して人間と共存してきた。奈良には海が無く動物性タンパク源の乏しかった昔は狩猟も盛んで猪肉・鹿肉は日常的に食べられ、頭数調整にもなっていたようである。
人工林の増えた近年では野生獣が食べ物を求めて山里まで下りてきて農林産物の獣害問題が深刻化しており、今またその活用が求められている。
鹿肉は7~10月までの夏の方が脂が乗っておいしいと言われる。猪のボタン肉、馬のさくら肉に対し鹿はモミジ肉とも呼ばれ刺身や佃煮などでも食べられる。土産物としては保存性のある大和煮として販売されている。

生姜の佃煮イメージ 生姜の佃煮
生姜は、垣もとに植し薑(はじかみ)口疼く”と古事記の神武天皇の段に記述があるなど、古来から大和において栽培されてきた。
昭和初期ごろまで明日香には生姜の大産地があり、各家庭では独自の味でじっくりと煮込んだ佃煮が作られてきた。
現在でもお姑さんからお嫁さんへ家庭の味が受け継がれている郷土料理。

とう菜寿司イメージ とう菜寿司
奥吉野の山里では、桜の花が咲くころ「とう菜(高菜・春真菜)」を摘む。一年中食べることができるよう毎年どっさり「とう菜漬け」を作る。味を良くするために塩の他に醤油や唐辛子を菜の間に挟んだり、わさび菜を一緒に漬け込んだりして家々の工夫がある。
地元では「山菜摘みや山行きの弁当はとう菜寿司が一番」と言う。とう菜の大きな漬け菜を手いっぱいに広げてご飯を乗せ、両手で包み込むように握って作る。大きいので目をむいて大口を開けてかぶりつくため「めはり寿司」とも呼ばれている。

七色お和えイメージ 七色お和え
お盆にお供えするおかずのひとつで、旬の七つの野菜(ミョウガ、サトイモ、インゲン、ニンジン、ナス、ズイキ、カボチャ、三度豆など)をゆでて、ごまと味噌でつくったあえ衣で和えます。
お供えは、かんぴょうや油揚げ入りのかやくご飯(炊き込みご飯)やささげご飯などを毎食供え、お茶は湯気が消えると入れ替えます。

大和の茶粥イメージ 大和の茶粥
粥というと、昔は米の取れない地方で雑穀や野菜をいれてを増量させた雑炊を連想しますが、奈良で食べられる茶粥は、地方特産の大和茶を使います。
茶粥は米の節約のためか、茶をもって米を炊く風流な食べ物として考案されたものか、考えさせられます。

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